川瀬 智之
1971年、神奈川県生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程美学芸術学専攻修了、博士(文学)。東京藝術大学美術学部芸術学科准教授。専攻は美学。論文に「ミケル・デュフレンヌの美学思想における想像力とイメージ」(「形象」第3号)、「メルロ゠ポンティの美術論——奥行きと運動における同時性」(「美学芸術学研究」第28号)、「「奥行き」における「同時性」——メルロ゠ポンティの時間論の展開」(「美学」第229号)など。
メルロ=ポンティの美術論・芸術論を導きの糸に、「奥行き」や「同時性」という概念に着目して主要なテクストを緻密に読み解き、2つの概念の絡み合いを彼の思想に位置づけ直す。美学や芸術の領域にも越境する彼の哲学の深奥とポテンシャルを指し示す。