
上田誠二
1971年、栃木県生まれ。横浜国立大学ほか非常勤講師、首都大学東京オープンユニバーシティ講師。専攻は現代史、教育史、音楽史。著書に『音楽はいかに現代社会をデザインしたか――教育と音楽の大衆社会史』(新曜社、主に同書の研究史上の意義が評価されて日本教育史学会の第28回石川謙賞を受賞)、共著に『こんなに変わった歴史教科書』(新潮社)、『総力戦と音楽文化――音と声の戦争』『近代日本の都市と農村――激動の一九一〇―五〇年代』『日本の吹奏楽史――1869?2000』『〈戦後〉の音楽文化』(いずれも青弓社)など。
「混血児」はどのように戦後日本の社会を生きてきたのか――。占領・復興期から高度経済成長期、そして現在までの聖ステパノ学園の混血児教育を縦糸に、各時代の混血児の社会的な立場や語られ方を横糸にして、混血児をめぐる排除と包摂の戦後史を活写する。