大麻の社会学
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大麻の社会学

¥3,740 税込

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山本 奈生(ヤマモト ナオ) 1979年、大阪府生まれ。佛教大学大学院博士課程修了。博士(社会学)。佛教大学社会学部現代社会学科准教授。専門は文化社会学、犯罪社会学。単著に『犯罪統制と空間の社会学――ゼロ年代日本における犯罪・都市政策』(ミネルヴァ書房)、論文に「大麻に関する世界的な動向――文化社会学的視点からのアプローチ」(「犯罪社会学研究」第44号)、「紫煙と社会運動――現代日本における大麻自由化運動」(「年報カルチュラル・スタディーズ」第6号)、「自主防犯活動と街区のポリティクス――京都市繁華街の事例をもとに」(「フォーラム現代社会学」第10号)、「主体なき責任の帰属――ドラッグ政策と診断室のカルテ」(「現代思想」2010年12月号)、翻訳に「ラガーディア委員会報告書――ニューヨーク市における大麻問題」(「佛教大学社会学部論集」第71号)など。 芸能人の逮捕ニュースや使用罪の賛否で耳目を集める大麻。それは、麻薬なのか、医薬品なのか、嗜好に適したハーブなのか、覚醒剤への入り口なのか。摘発して厳罰に処すべきなのか、それとも自由化すればいいのか。 禁酒法と大恐慌後の1930年代に「黒人のドラッグ」として大麻を規制したアメリカでは、戦後のビートニク、ベトナム反戦運動、ヒッピー、摘発を強化した「ドラッグ戦争」などを経て、現在は非罰化・合法化する大都市と州が増えている。同様にヨーロッパも非罰化へと向かっている。 日本では、1930年の麻薬取締規則や48年の大麻取締法で規制を強化して摘発を重ねている。しかし一方で、アメリカの対抗文化に呼応しながらも独自に自由化運動を展開している。具体例として、新宿ビートニクからコミューン運動、レゲエやラスタ思想との関連、スピリチュアリズムへの傾倒、非犯罪化市民運動などの潮流を概観する。 さらに、戦前の帝国時代に各家庭に頒布した神宮大麻も取り上げて、政策の変遷を描く。 大麻を語ることは、摘発と逮捕、規制史と統治性権力、抵抗と社会運動、そして嗜好する人たちの生そのものを論じるということである。 文化社会学と犯罪社会学の立場から大麻所持の厳罰化の100年間を精査して、有害か自由化かを超えた大麻をめぐる論争に一石を投じる。