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現代フランスのエリート形成

4,400円

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山﨑 晶子(ヤマザキ アキコ) 日本学術振興会特別研究員(CPD)、博士(社会学)。専攻は社会学、社会階層論、質的調査法。分担執筆に『フランスの高等教育改革と進路選択――学歴社会の「勝敗」はどのように生まれるか』(明石書店)、論文に「言語資本の獲得と読書習慣――フランス人エリートの語りから」(「年報社会学論集」第32号)、「グランゼコール受験準備学級におけるフランス語教育――教師たちの語りから」(「フランス教育学会紀要」第31号)など。 フランス社会は学歴に強く支配されていて、学歴と職業が直結している。そのため、グランゼコールという難関の高等教育機関に入るための厳しい選抜競争を勝ち抜いた人々は自他ともにエリートであると認められている。現代フランスでエリートになるには、どのような能力が求められるのだろうか。 本書では、ピエール・ブルデューとジャン=クロード・パスロンが提示した「言語資本」概念を下敷きにして、グランゼコール入学試験の際のフランス語の運用能力に着目する。選抜におけるフランス語の重視度や運用能力の獲得過程を調査するため、入学試験を分析し、名門グランゼコール在学/卒業生とその親、受験準備学級の教師たちに対するインタビューを実施する。 そして、現代フランスでエリートになるためには、フランス語の卓越した運用能力が専攻を問わず重視され、それ自体が資本として機能していることを明らかにする。また、言語資本は出身家庭で獲得され、継承されるだけではなく、学校教育でも獲得できる非-世代継承的な側面があり、またその内実が変容していること、それによって移民家庭などの恵まれない階層出身者であってもエリートへの階層移動が可能になっていることを照らし出す。

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