森田 哲生(モリタ テツオ)
国立音楽院卒業。エレキベースを黒石昇、リンカーン・ゴーインズなどに、コントラバスをロン・カーター、チャーネット・モフェット、ジェラルド・キャノンなどに師事、ジャズの神髄をギタリストの岩谷耕資郎から学ぶ。現在はジャズを中心にライブやレコーディングに参加するかたわらで、自身のスクールや音楽教室の講師を務める。ブログでベースにまつわる記事を多数執筆。「YouTube」でも発信している。「Tetsuo Morita Official Web Site」(https://tetsuomoritamusic.com)、「Bass Bass BASE」(https://www.youtube.com/c/BassBassBase)。
最低音域を担当し、アンサンブルの「縁の下の力持ち」ともいえるコントラバスは、音楽の出来を決定づけるほど重要なポジションだ。曲の土台をつくり、演者と客、音と音をつなぐ。奥が深く、知れば知るほど魅力が増す。しかし楽器自体の大きさもあり、自由自在に弾きこなせるのは一部の人だけだと誤解されている。
本書では、そんなコントラバスの演奏が誰でも本質的にうまくなる方法をやさしくガイドする。楽器の特徴や基本構造、選び方から始めて、醍醐味ともいえる「アドリブソロを弾きこなす」「セッションに参加して音楽で人と会話する」ために、何をどのような順序で身に付ければいいのかを示す。
さらには、ほとんどの奏者が挫折する音楽理論も、上達に必要な核心部分に絞ってコンパクトに解説する。リペアマンの選び方や画期的なアプリケーションの利用法など、一流のプロのノウハウも惜しみなく伝授する。初級者から中・上級者まで使える、コントラバスの楽しみをより深めるために必要な知識を凝縮した一冊。