嶋﨑 尚子(シマザキ ナオコ)
1963年、東京都生まれ。早稲田大学文学学術院教授。専攻はライフコース社会学、家族社会学。共編著に『炭鉱と「日本の奇跡」』(青弓社)、『芦別』(寿郎社)、『現代家族の構造と変容』(東京大学出版会)、共著に『〈つながり〉の戦後史』(青弓社)など。
中澤 秀雄(ナカザワ ヒデオ)
1971年、東京都生まれ。上智大学総合人間科学部教授。専攻は地域社会学、環境社会学。著書に『増補第2版 住民投票運動とローカルレジーム』(東信堂)、共編著に『炭鉱と「日本の奇跡」』(青弓社)、共著に『戦後日本の出発と炭鉱労働組合』(御茶の水書房)など。
島西 智輝(シマニシ トモキ)
1977年、北海道生まれ。立教大学経済学部教授。専攻は日本経済史・経営史。著書に『日本石炭産業の戦後史』(慶應義塾大学出版会)、共著に『日本的雇用システムをつくる 1945-1995』(東京大学出版会)、論文に“Coal in Modern Japanese History”(Japanese Society and Culture, 6)など。
清水 拓(シミズ タク)
1991年、長崎県生まれ。早稲田大学文学学術院講師(任期付)。専攻は産業・労働社会学。共著に『芦別』(寿郎社)、『太平洋炭砿 上巻』(釧路市教育委員会)、論文に「日本石炭産業の技術的到達点における生産職場の研究」(博士論文)など。
張龍龍(ジャン ロンロン)
1988年、中国山東省生まれ。北京工業大学文法学部講師。専攻は家族社会学、ライフコース研究、移民研究。著書に『中国残留孤児第二世代の移住と定着』(御茶の水書房)。
笠原 良太(カサハラ リョウタ)
1990年、茨城県生まれ。実践女子大学生活科学部専任講師。専攻は家族社会学、ライフコース社会学。共著に『〈つながり〉の戦後史』(青弓社)、『芦別』(寿郎社)、論文に「石炭産業の漸次的撤退と閉山離職者の子どものライフコース」(博士論文)など。
台湾炭鉱をひもとけば、石炭産業の機械化以前の原初形態を知ることができ、さらに台湾の歴史や社会を学ぶことができる。
本書では、台湾最大だった瑞三炭鉱を中心に戦後の石炭産業を概観して、基本的な知識や情報を提示する。そのうえで、瑞三炭鉱の中心的な人物とその一族の人生を聞き書きで再現して、台湾炭鉱で働いた労働者や家族の仕事と暮らしを描き出す。さらに、炭鉱遺構をめぐる記憶保存と地域再生の現在の動きにも目配りする。
台湾炭鉱の労働者とその職場の歴史から、厳しい環境のなかで日々の生活のために協働してきた「誇り」の軌跡をたどり、観光地ではない「もう一つの台湾」を掘り起こす。