川崎新都心街づくり財団(カワサキシントシンマチヅクリザイダン)
1986年、「川崎新都心地域・麻生区の街づくり活動を促進し、街なみ環境の向上と新しい文化の創造を図ることによって、21世紀にふさわしい魅力ある都市文化ゾーンの形成に寄与し、もって川崎市の発展に貢献すること」を設立目的に、新百合ヶ丘の区画整理事業の完成を機にその果実を基金として神奈川県の認可を得て設立。
平本一雄(ヒラモト カズオ)
1944年、岐阜県生まれ。東京都市大学名誉教授、工学博士、川崎新都心街づくり財団特別顧問。専攻は都市計画、都市史。著書に『世界の都市』(彰国社)、『東京これからこうなる』(PHP研究所)、編著に『東京プロジェクト』(日経BP社)、『環境共生の都市づくり』『高度情報化と都市・地域づくり』(ともにぎょうせい)など。
高度経済成長期に形成された東京都市圏の郊外社会――。当初は批判的に語られた郊外地域は、半世紀がたとうとする現在ではどのように成熟し、これからはどう変化していこうとしているのだろうか。
そして、郊外に暮らしてきた住民はまちづくりとどう関わり、高齢者はどのような生活を送り、これから迎えるポストコロナ期にライフスタイルはどう変貌するのか……。
東京都市圏の多摩丘陵に位置する川崎市麻生区をモデルに、住民へのインタビューやウェブ調査などをとおして、まちづくりのあり方や隠れた魅力、近隣の大学とコラボした文化活動、コロナ禍の影響などの郊外の実態を描き出す。
また、多摩ニュータウンなどの計画的に建設された郊外住宅地と異なり、麻生地域は個別開発の集合体として住民主導の草の根で建設されてきた。その歩みをたどることで、地域の人々の手によるまちづくりの格好の参考事例と今後のあり方を提示する。
川崎新都心街づくり財団と地元の複数の大学が協力して、多様な調査を元に郊外の持続型モデルを提言する貴重な成果。各自治体の関係部署、まちづくりを実践している市民やNPO、開発をサポートする企業などは必携の一冊。