
内田 利広(ウチダ トシヒロ)
1964年、鹿児島県生まれ。龍谷大学文学部臨床心理学科教授、京都教育大学名誉教授。専攻は教育臨床心理学、家族心理学、人間性心理学。京都市公立中学校スクールカウンセラー、八幡市教育支援センタースーパーバイザー、京都教育大学教授などを経て現職。著書に『母と娘の心理臨床』(金子書房)、『フォーカシング指向心理療法の基礎』『期待とあきらめの心理』、共著に『スクールカウンセラーの第一歩』(いずれも創元社)など。
内田 純子(ウチダ ジュンコ)
1965年、福岡県生まれ。京都市・京都府スクールカウンセラー、葵橋ファミリー・クリニックカウンセラー。単科精神科病院での臨床心理士としての勤務、大学付属臨床心理相談室や大学学生相談室でのカウンセラーとしての勤務を経て現職。共著に『教育相談の理論と実践』(ふくろう出版)、『スクールカウンセラーの第一歩』(創元社)、論文に「子どもの発達障害を疑う親へのアプローチ」(「心理臨床学研究」第37巻第2号)など。
1995年に初めて導入されてから30年近くがたち、「相談室の先生」として広く存在が認知されるようになったスクールカウンセラー。不登校の増加やいじめの深刻化などの問題が山積するなか、学校現場でスクールカウンセラーが担うべき役割はますます大きくなってきている。
本書では、実際にスクールカウンセラーは日々どのようなスケジュールで、どのような仕事をしているのか、スクールカウンセラーになるためにはどんな勉強をしてどの資格を取ればいいのか、相談室にはどんな子どもや保護者が相談にやってくるのか、非常勤職であるスクールカウンセラーの仕事で生計を立てていくことはできるのか、カウンセラーの配置状況や職業としての今後の展望はあるのか、など様々な角度からこの職業の実態を解説する。
実際に大学の臨床心理士・公認心理士養成課程で教えている著者が、臨床心理士と公認心理士の資格の違い、大学院入試のポイント、大学院生活の過ごし方、公立・私立学校それぞれでの採用の仕組み、チーム学校の一員としての働き方などをレクチャーする。職業としての歴史のおさらいから学校現場での実践例までをカバーする、志望者のための入門書。