怪異怪談研究会(カイイカイダンケンキュウカイ)
2012年に発足。近代に生じた文化規範の劇的な変化を意識しながら、江戸時代から近現代における怪異へのまなざし、怪談に集約された物語の内実を明らかにすることを目的とする。16年、研究会の中間的な成果報告としてシリーズ「怪異の時空」全3巻を刊行。18年、清水潤『鏡花と妖怪』を編纂。21年に『〈怪異〉とナショナリズム』、22年に『怪異と遊ぶ』『〈怪異〉とミステリ』(いずれも青弓社)を監修。
飯倉 義之(イイクラ ヨシユキ)
1975年、千葉県生まれ。國學院大學文学部教授。専攻は口承文芸学、現代民俗。共編著に『日本怪異妖怪大事典 普及版』(東京堂出版)、『47都道府県・妖怪伝承百科』(丸善出版)、『怪異を魅せる』(青弓社)、共著に『妖怪・憑依・擬人化の文化史』(笠間書院)、主な論文に「民俗学とホラーの親和性、あるいは民俗学者はなぜすぐに死んでしまうのか」(「現代思想」2024年5月号)、「オカルトを買っておうちに帰ろう」(「近代出版研究」第2号)など。
永島 大輝(ナガシマ ヒロキ)
1989年、栃木県生まれ。公立中学校教員。専攻は民俗学、口承文芸研究。共著に『広益体 妖怪普及史』(勉誠社)、『怪異と遊ぶ』(青弓社)、『列伝体 妖怪学前史』(勉誠出版)、『妖怪・憑依・擬人化の文化史』(笠間書院)、論文に「異世界はエレベーターとともに。YouTuberの都市伝説」(「世間話研究」第27号)、「温泉消失伝説」(「昔話伝説研究」第37号)など。
廣田 龍平(ヒロタ リュウヘイ)
1983年、日本生まれ。大東文化大学文学部助教。専攻は妖怪の比較研究。著書に『妖怪の誕生』(青弓社)、『〈怪奇的で不思議なもの〉の人類学』(青土社)、『ネット怪談の民俗学』(早川書房)など。
山川 志典(ヤマカワ ユキノリ)
1989年、静岡県生まれ。地域遺産リサーチセンター代表研究員、武蔵野美術大学、武蔵大学非常勤講師。専攻は民俗学、文化遺産学。論文に「「伝説」と結びつき理解されてきた場所としての遺跡」(「遺跡学研究」第18号)、「国指定天然記念物における伝承を有する植物の実態」(「口承文芸研究」第44号)、「「世間遺産」と「地域遺産」」(「世間話研究」第24号)など。
怪異怪談を研究する大学教員から気鋭の在野研究者まで、成果を挙げている書き手たちはどのように調べ、書いているのか。本書では、フィールドワークはもちろん文献調査、インターネットを駆使した情報収集など、各分野の第一人者がそれぞれの得意領域を担当して、現場で磨き上げてきた探索のコツや秘伝を一挙に公開する。
ひとくちに怪異怪談を調べるといっても、求められるアプローチは多様だ。農山村での聞き取り、博物館や図書館、自治体史、文化遺産を生かした調査、古典籍や雑誌、小説などの様々なジャンルの資料の収集・整理、辞書・事典の扱い、テキストマイニング——調査の進め方に応じて押さえておきたい実践的な「コツ」が数多くある。
身近な暮らしのなかでふと浮かんだ疑問を出発点に、すぐそばにある怪異を捉え、調べ上げるまでの道筋を丁寧にガイド。研究としてまとめ、継続するためのヒントやつまずきやすいポイントを乗り越える工夫をもフォローする。学生や研究者はもちろん怪異に興味がある読者も幅広く使える、怪異怪談を調べて考えるための入門書の決定版。充実したブックガイドも所収する。